本書は、女性向けの商品をネットで売るときに「どうやって売るか?」悩んだ時に買った。
3秒で女を「買う気」にさせる魔法の言葉
著者の森洋子さんは、通販プランナーであり、通販コピーライター。
23年以上にわたって通販業界の仕事に携わり、大手通販会社、製薬会社、食品メーカー通販部門等のクリエイティブプランやコピーライティングを手がけている。
3秒で女を「買う気に」させる魔法の言葉は、レスポンスコピーで女性を買う気にさせる方法を、男性でもわかるように書かれている。
客を振り向かせるためにはまずサプライズをしかける
サプライズといっても、何かプレゼントをあげたりするわけではない。お客様は意識的でも無意識にしろかなりの数の広告に接している。その中でまずは目を止めてもらわなければならない。無難なコピーではなく、女性たちの心の中に土足で踏み込むような勢いのあるコピーを作る。それには、ネガティブなサプライズの言葉の中でも、より強い印象をもたらす否定や常識をひっくり返す逆転コピーが効果的だ。
- このまま、たるんでシワシワになるのはイヤなんです(隠れた本音)
- 髪と地肌のために・・・そのシャンプー選びが、間違いです(否定)
- 食べても食べても、成功するダイエット(逆転)
- たいへん申し訳ありませんが、本気で痩せたいお客様以外はご遠慮ください(限定)
変身願望を上手にくすぐる
結婚した女性は「母親であること」を強制させられる。そして、「女」を主張する母親は非難される。でも、女性は何歳になっても「かわいい女の子」の部分を秘めている。その部分を理解したコピーを展開する。
- ノーメイクで外出って、何年ぶりかしら
- 60歳だということ、すっかり忘れていました
近い将来の幸せを具体的にみせてあげる
ユーザーに、この商品を購入すれば、「これを得られる」「こう変化する」というベネフィットを伝える。合コンで例えると、「この人と一緒なら、面白そう!」なのか、「この人なら、贅沢させてくれそう!」なのかを自己アピールするために、話題を選んで相手の気を引くものです。これと同じことを、コピーでもやらなければ、女性ユーザーは選んではくれないのです。
夢のようなシーンを具体的に描く
女たちは、映画のワンシーンの中に自分を置き換えることが得意中の得意。コピーに描かれたシーンの主人公を自分に置き換え、女たちはイメージを広げていく。すると、その商品を使用した時の自分の変化がぐっとリアルに感じられ、それまでニーズを感じていなかった商品が、急に欲しくなったりするもの。
- バレリーナのステップを真似たくなった、軽やかヒール
- お嬢様の透明感!この夏、私はきっと白いドレスがよく似合う
愛の強さをストレートに表現する
人の感情を動かして、レスポンスという行動を起こさせるためには、愛や人の情が効果的。涙や笑い、愛など、人生のエッセンスがあふれた映画やドラマ、歌が、老若男女の心を捉え続けているように、商品もまた、それに関わる人たちの人生のエッセンスが感じられると、よりいっそう魅力を増すもの。
この本を読んで衝撃!?みたいなものをくらいました。今までリアルでもネットでも商品を販売してきたけど、まったくダメだったことがわかる。自分がペルソナを女性に設定して考えたセールスレターやコピーなどは、この本からすると全てが男性に向けて書いていたことになる。いかに「高スペックであるか」や、長々と専門的な言葉を使って女性にアプローチしていたのだ。
どれだけ男が女性をわかったつもりでも、女性で、しかも長年通販や販売をし続けてきた著者の、生々しく女性の本音本質を説いた本書の知識にはかなわない。
女性のことを知るには、女性に聞くのが一番だなと改めて感じた一冊だった。
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